みなさん、せどりはご存知でしょうか?
「転売」「買い占め」「ダフ屋」といったワードでマイナスのイメージを持つかもしれませんが、本質は「物販」で、商売の基本を忠実に行うものです。
今回は、せどりがどんな副業なのか、概要を整理して解説します。
せどりとは?
せどりは商売の基本
せどり(競取り)は、元々「同業者の中間に立って品物を取り次ぎ、その手数料を取ること。また、それを業とする人(三省堂 大辞林より)」を意味します。
現代では、徐々に副業として認知され、再現性の高さ、参入障壁の低さから参入者が増えている状況です。
元々の意味でもあるように、せどりは「商品を仕入れ」て、その「商品を売る」ことで差益を得るものです。この商売の基本とも言える仕組みが、せどりの本質です。スーパーやコンビニ、八百屋さんから商社まで、物を売る商売は全て同じ形で利益を上げています。
しかし、「転売」「買い占め」のようなワードや行為として取り上げられることもあり、抵抗感やマイナスイメージのある方もいるはずです。
重要な部分なので、ここを最初に解説し、個人の見解も書きます。
いろんなルール
みなさん、通称「ダフ屋」はご存知でしょうか?
主に、チケットの不正転売を行う業者を指す言葉です。この「チケット類を不正に売りさばいたり、売りさばこうとする行為」を、「ダフ屋行為」と言ったりもします。
このチケット転売(ダフ屋行為)は、明確な違法行為となります。具体的に、
・迷惑防止条例
・古物営業法
・詐欺罪 など
の様々なルールに違反するものとなります。
また最近だと、コロナの影響でマスクや消毒液の転売が禁止されたりもしましたが、ルールとしてNGなものはNGなので、ルールを遵守して取り扱わないようにしましょう。
この「ルール」は、法律・法令のルールだけではありません。具体的には、
・仕入先のお店:「一人〇〇個まで!」
・販路のAmazon:出品物が危険物の場合は明記
など、各仕入先や販路が設定したルール(ハウスルール)もあります。社会のルールだけでなくハウスルールについても、NGなものはNGですので遵守してください。違反すれば、店の出入り禁止やアカウント凍結のペナルティが課されることになり、結果的に大きなマイナスにもなります。
個人の倫理観・正義
ルールを遵守することを前提として、せどりを行う場合は、個人の倫理観や正義のお話を避けては通れません。なので序盤ではありますが、取り上げることにしました。
ここからは、「倫理観」や「正義」のお話になるので、私個人の考え方になります。内容をよく読んで、各個人での判断が必要となります。
ルールを遵守することを前提として、グレーゾーンについて、「どこまでがOKか、どこからがNGか」は個人の倫理観や正義に委ねられます。グレーゾーンの具体例として、
・マスク(法律でNGとされていない前提)
・品薄なゲーム
・地域限定品
などが上げられます。こういった具体例も状況により、判断が変わってくるはずです。
「状況によって判断が変わってしまう」ということは、「具体例でOKかNGの判断はできない」ということでもあります。
こういった難しい判断の中、私の定義・結論は、
「社会活動」「経済活動」を停滞させない範囲
(商品が少なくとも24時間以上残っている状況が続く範囲)
としています。これを先ほどの具体例に当てはめると、「マスク」「ゲーム」「地域限定品」も、どの程度の品薄状況ならOKかNGか、判断可能かと思います。
もちろん、これだけで全て判断できるとは思いませんし、この考えを他人に強制するつもりもありません。
ですが、初期だと判断基準に迷われる方もいると思い、1つの基準として、自分の判断基準を示させていただきました。迷われた場合の参考になれば嬉しいです。
難しい議題・内容でもあるので、今後別途取り上げたいと思います。
いろんなせどり
せどりの種類
せどりは「仕入先」「商品」「販路」の3要素でほとんど決まるため、分類もこの3要素から分類が可能です。
仕入先 | 店舗、電脳、ポイント、中国輸入、海外など |
---|---|
商品、商品の状態 | ブランド、古本、中古家電、新品or中古など |
販路 | Amazon、eBay、フリマアプリ、海外など |
「店舗せどり」「ブランドせどり」など単品で使う場合もあれば、「中古ブランドせどり」など組み合わせて使われる場合もあります。
それぞれに特徴があり、メリット・デメリットがあります。各せどりの特徴については、今後深堀りして解説していきます。
始める場合の選び方
最初にやるべきせどりはどのように選べばよいのでしょうか?種類も多く、特徴も最初はわからないため、選ぶのに苦労すると思います。
そんなときの考え方のおすすめは、
・自分の得意分野を生かす
・自己資本(資金、時間、リスク許容度)で考える
の2つから考える方法です。2つとも重要な要素で、継続力や収益力に大きく影響するため、自分が既に持っているスキルと資本力を把握する必要があります。
得意分野を生かす
自分が既に持っている知識をせどりに生かす考え方です。具体的には、
・知識面:ブランド品に多少詳しい→ブランドせどり
・意欲面:家電・家電量販店が好き→家電せどり
のようなイメージです。「え?それだけ?」と思われるかもしれませんが、これぐらいの緩い理由でも十分優位に立つことができます。
「知識面」は最初のスタート時、「意欲面」はせどりの継続性に関わってくる要素です。もちろん必須ではないですし、あれば楽に進めやすいというだけです。
私が「ブランドせどり」を始めたときは、ブランド品に詳しかったわけでも、好きだったわけでもありませんでした。
詳しくは、今後個別に解説予定です。
資本力から考える
せどりは「資金力のゲーム」でもあります。自身がせどりに投下できる資金によって、可能な範囲が変わってきます。また資金力に加え、せどりに対して「自分の時間」を投下する必要があるため、ここでは「資本力(資金力+時間)」と定義します。
資本力によって分類すると下記のようになります。
投下資金\投下時間 | 小 | 大 |
少 | 中古本 | 中古家電、DVD、中国輸入 |
多 | 新品家電 | ブランド |
例えば、「中古本せどり」は、仕入れ単価が安く回転率も普通ぐらいなので少額から始められますが、利益額が小さくなりがちです。逆に「ブランドせどり」は、単価が高く回転率も良くないので多くの資金が必要となりますが、得られるリターンも高くなりやすいです。
このように、一見効率が良さそうなものでも、一長一短な特徴があります。
自分の資本力に合っていない手法を選んでしまうと、資金ショートが発生したり、自分の時間が削られてしまい、疲弊するだけとなってしまいます。
せどりを始める場合は、自身の資本力(資金力+時間)から適切なものを選ぶと、最大効率を出しつつ継続にも繋がります。
まとめ
今回は「せどりの基本と種類」について、概要を解説しました。今後はこの各要素について、もっと深堀して解説していきたいと思います。