みなさん、不動産投資の特徴はご存知でしょうか?
「知ってるよ!」という方も、思い浮かべた特徴をいざ整理してみると、株式投資にも共通した特徴になっていないでしょうか?またそれは本質と言えるでしょうか?
今回は、不動産投資がどんな投資なのか、概要を整理して解説します。
ミドルリスク・ミドルリターン
不動産投資は、よく他の投資と比較して「ミドルリスク・ミドルリターン」と言われます。この本質はどういうことなのでしょうか?
他の投資との比較
ローリスク・ローリターン:預貯金、国債など
ハイリスク・ハイリターン:先物やFXなど
他の投資と比較すると上記の図のようになります。
預貯金や国債のような現物取引では、ローリスクローリターン。レバレッジをかけた先物取引やFXでは、ハイリスクハイリターンとなります。
不動産投資は、ちょうど中間ぐらいの「ミドルリスク・ミドルリターン」に位置しています。
リスクコントロールが可能
この「ミドルリスク・ミドルリターン」の本当の意味は、リスクコントロール可能な点にあります。金額や利回り面で中間だから、という意味もありますが、本質ではないです。
例えば、株式の購入後にその会社の業績が下がり、資産価値が下がったとします。このとき取れる行動は、
・売却→損切りし、被害を最小限に抑える
・ホールド→保有し続け、業績回復を待つ
の2つだけです。経営権を持ってない限りは、能動的に業績回復の手立てを打つことはできません。
しかし、これが不動産であれば、
・大規模修繕→資産価値の下落リスクを軽減
・部屋をきれいにリフォーム→賃料アップでリターンの上昇
・不動産業者への挨拶周り→自分の物件を客付けしてくれ、リターンの上昇
などなど、リフォームや修繕、客付け、売却に至るまで、自分の努力が賃料収入・売買益(=売上)に直結します。仮に微妙な物件を買ってしまった場合でも、購入後の自分の努力次第でなんとかなる場合も少なくありません。
このように、株式であれば購入後は祈るしかないところを、不動産であれば自分の努力次第で、ある程度対応可能です。
このリスクコントロール可能な状況を「ミドルリスク・ミドルリターン」と呼んでいます。
レバレッジ効果
不動産投資の特徴として「レバレッジ効果」があります。
株式投資には無い特徴で、大きなリターンが期待できますが、同時に大きなリスクを負うことでもあります。
レバレッジ効果とは?
そもそも「レバレッジ効果」とは何でしょうか?レバレッジ(Leverage)は直訳すると「テコの原理」という意味で、投資の世界では、借入などを利用して投下する自己資金を少なくすることで、利益率や投資効率を高める考え方です。
不動産投資の大きな特徴は融資を利用できる点です。
例えば、銀行に行って「株式投資やりたいんで、1000万円融資してください!!」と言っても絶対に貸してくれません。
ところが、「不動産投資やりたいんで、1000万円融資してください!!」だと、場合によっては融資してくれるところが出てきます。詳しい理由は今後、別記事で解説していきます。
ここが不動産ならではの特徴になります。自己資金が少ない状態から始められますし、短期間での拡大も可能になります。
融資を利用する場合の注意点
融資も良いことばかりではありません。当然負の面もあります。具体的には、
・自己資金額では買えない額の微妙な物件が買えてしまう
・支払い総額が利子分増える
・リスク許容度を超えた投資になる
がなど挙げられます。各要素とも、適切にコントロールすれば問題ないのですが、本質を理解する必要があります。
このように、融資を利用すれば大きなリターンが得られますが、その反面、融資分のリスクを背負うことになります。
融資は使う?使わない?
不動産投資をやる上で、融資を使わない選択も可能です。が、継続的かつある程度の規模でやっていこうとすると、融資を使わざるを得ません。
このバランスをどのように考えれば良いかというと、「不動産投資で達成したい目標」に関わってきます。
大きな目標(脱サラ、早期のFIREなど)なら融資は必須でしょうし、比較的小さな目標(月10万円の賃料)であれば融資は必要ありません。
大きな目標に対して融資を使わないとなると、目標達成が遅れたり達成できなかったりしますし、逆に小さな目標に対して融資を利用すると、余計なリスクを背負うことになります。
つまり、不動産投資も人生を金銭面で改善するための、1つの投資手法・手段なので、人生の「目標」「価値観」に合った投資手法を選択することが重要なのです。
コミュニケーション力が必須
不動産投資はコミュニケーション力(コミュ力)が必須の投資です。「あったほうがいい」ではなく「必須」です。
株式投資やFXの場合
一昔前の株式の注文といえば、電話が当たり前で、証券会社の担当者に「○○株式会社の株を100株お願い!」と、電話連絡して売買するのが当たり前でした。
「そんな昔のこと、、(^^;)」と思われるかもしれませんが、たった20-25年前まで、電話が当たり前だったのです。
今や株式投資は電子決済が当たり前で、PCやスマホさえあれば売買できる時代となっています。FXも同様です。
現代の株式投資やFXに共通しているのが、人と会うことなく完結させることが可能という点です。
その他の投資信託、預貯金、その他あらゆる投資や運用も、今の時代、人と会わずとも始めることができ、成功の可能性があります。
不動産投資の場合
ところが、不動産の場合は、
・不動産会社(売買、管理、客付け)
・売主
・金融機関の担当者
・ガス、リフォームなどの業者
・不動産投資仲間
など多数の人と会い、関係性を作り、交渉していく必要があります。
人と会うことなく始めること、進めること、成功することはできません。
これは断言できます。成功している投資家さんを何人かお会いしましたが、周りの関係性構築と交渉を出来ていない人は居ませんでした。要は必須の条件となります。
まとめ
今回は「不動産投資の特徴」について、概要を解説しました。今後はこの各要素について、もっと深堀して解説していきたいと思います。